
Fi邸改修工事
路地奥の織屋建ての連棟。明治期中期の築造です。上京の「灰屋路地」にはすべて町家が並びます。若いご家族が関東からUターン、おばあちゃんの家を直して住みはじめます。
大壁クロスの仕上げはなし、大工と左官の仕事で納めて頂きました。

大屋根の瓦を除いてファサードはすべて復元的に改修しました。昭和のブラケットは再設置。 
改修前の路地見通し。今も1軒だけ織機の音が聞こえます。 
揚げ前工事中。鹿児島から来たエース中原さん。貫やエツリを傷めない根継ぎも。 
地獄の谷をもとの織屋建てに戻します。丸太2本の投げ掛けを手際よく台持ちで納めます。高田棟梁。 
屋根を元に戻したところで、両側とも連棟、2階ナカノマの採光、通風が採れません。なのでドーマー窓を新設。織屋建てに限り時に採用します。 
ドーマー窓の内観。 
オモテの框、地板、束、地覆。 
天井は柿渋プレコートの杉板貼り。きれいな仕事です。 
虫籠窓の下塗り。 
左官のエース仙石さん。施主の夫君とは鴨沂高校の同窓です。(末川も) 
ベンガラ塗のワークショップ。3月の開催でしたが、老若男女多数の参加がありました。おかげさまで1日で格子が塗れました。 
階段の組み立て。上下前後に透かないようこれもこだわりの組み方です。 
建具と畳を待つところまで。 
完成後の外観。路地の東より。 
ミセニワから奥を見る。 
元の織場からミセニワ見返し。火袋のキャットウォーク。可動棚オペラ第6弾。3年ぶり。 
2階の廊下を受ける梁と隅木。高田棟梁のこだわりの仕事。 
1階のオモテ2間は基本的に元のまま。 お子さん2人のために2mmのガラスをワーロンに変えました。掘りごたつの天板は新調。 
もと織場のLDK。天窓を復活させ、床、壁、天井のやり替えでずいぶん明るくなりました。 
階段見下ろし。 
2階の回廊から火袋越しに木置を見る。 
2階木置から回廊側の見返し。 
2階ナカノマ。ドーマー窓のフック棒は大下さんからの伝授。